あの伝説の男の娘マンガ「バーコードコードファイター」がコロコロに帰ってきた!
バーコードファイター
皆さんは「バーコードバトラー」をご存知でしょうか? ご存知どころか、実際に遊んだことがある方も少なく無いでしょう。商品についているバーコードを読み取り、それによって生成されたステータスで友達と対戦する玩具です。
では、そんなバーコードバトラーを題材にした漫画「バーコードファイター」を読んだことはあるでしょうか? バーコードファイターは、こんなブログ読んでいるような人間には、当然共通認識と言っていい程に有名な、コロコロコミック連載の男の娘ヒロイン漫画です。
何を隠そう、冒頭に貼り付けた復刻版の表紙にて明らかに主人公より大きく映っているヒロイン「有栖川桜」ちゃんは男の娘なんです。
この余りに時代を先取りし過ぎたヒロインは、当時の純粋なコロコロコミック読者たちの性癖をどんどん踏み外させました。
桜ちゃんの罪作りな部分は、男である事が11話までハッキリ発覚しないところ。右下で「ええ~っ」と読者の声が代弁されていますが、それまで約一年間可愛い女の子だと信じていたヒロインが男だった訳ですし、正しく大声で叫んだキッズが居ても不思議ではありません。
あとがきによると2話で発覚させようと画策していたらしく、復刻版にはボツになった男発覚オチも載せられています。そもそもヒロインを男にする必要は、小野先生の性嗜好以外に無いのが凄い。
そんな桜ちゃんに男だと知らず恋してしまった改くん。性別の壁に散々悩まされた上で「男の桜ちゃんが好きなんや!」と自らの壁を乗り越え伝説の名セリフを誕生させます。あまり知られていないですが、このエピソードは最終回です。バーコード云々よりも桜ちゃんが男でも愛せるかどうかを中心に話は収束していきます。
更に言えば、桜ちゃんは主人公である烈くんが大好きなので、この後ここまで盛大に性癖を告白した改くんは振られますが。
ある意味、桜ちゃんに振り回せれたエンド。打ち切りが決まった効果からか、後半はもう子供そっちのけで、明らかに趣味に走ったカットのてんこ盛り。ここまでコロコロ誌上で好き勝手暴れた作品も少ないでしょう。
電撃!ピカチュウ
小野先生が次にコロコロコミックへ戻ってきた作品は、カスミがやたらとエロい事で有名な「電撃!ピカチュウ」です。明らかにコロコロコミックにそぐわない性的さは、僕含めた当時の読者を悶々と魅了しました。と言っても、流石に相手は天下のポケモン。しかもブームの真っ最中ですし、流石にカスミの正体が男の娘だったりはしないので、ある意味まともになったと言えなくもないですが。
そんな小野先生、「小学生・中学生・ペニス・声優をこよなく愛している」とWikipediaで解説されている程の飛ばしっぷり。「小学生・中学生・声優」は理解できるのですが、そこに「ペニス」が挿入される事で、ここまで凶悪な文章が生成されるのは、貴重な知見です。そんな小野先生が自由に連載していたコロコロコミックの懐の深さもまた凄い。
電撃!ピカチュウ 1―ポケットモンスターアニメコミックス (てんとう虫コミックススペシャル ポケットモンスターアニメコミック)
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上連雀三平と桜ちゃんの歴史
小野先生の成人作品での別名義、というかこちらの方をメインにしている名義が「上連雀三平」です。今では上連雀先生と呼んだ方が馴染みあるのではないでしょうか。
上連雀三平名義での処女作が「アナル・ジャスティス」。常人なら決して交わることのない単語が悪魔合体していますね。
内容の方は「女の子のための勃起倶楽部」という、極めて怪しい団体に主人公である七緒ちゃん(ふたなり)が入部する所から始まります。有無を言わさぬ力強い設定に、この時点で脳がクラクラしてきますが、時に7ページ目の「あなたね 最近部室の壁を精液で汚していたのは」というセリフで、完全に脳細胞が死滅する事間違いなし。上連雀の大好きな男の娘、レズ、尿ネタが枷の外れた成人作品で遺憾なく発揮された名作です。
その後も、寝る際に窓際に自分の尿を置いていると飲み干しに現れる「飲尿女神」の伝説を描いた傑作「飲尿女神」や、何の説明もなしにふたなり同士のレズセックスから始まる「わたしを有明へつれてって!」を経て、満を持して登場した作品が……
バーコードなんたら(作者談)のヒロインである有栖川桜ちゃんを再び登場させた「アナルエンジェル」。因みに、上記の作品は登場人物や舞台などが微妙に関連していたりと、全て集めている上連雀ファンはニヤッとする仕掛けがあったり。
この作品は「マンガ図書館Z」内で読めますので、過去に紹介させて頂いたというか、この作品を紹介したいがために、このブログに広告を一切貼っていない(R18で弾かれる)くらいに好きな作品なので、一度目を通して下さい。
とにかく全てのページが上連雀先生の有り余る才能が発揮されていますので、お勧めポイントを1つずつ上げていくとキリがない程。
その中でも「宇宙はさくらちゃんを中心に射精してるってことでもあるの!」は、初見時から強烈な印象と影響を遺しています。なに考えて生きていたらこんな発想が出てくるのでしょう。
なんだかんだ今でも烈くんを想っている純情な(と言っても他の男の娘が勃起していると、すぐしゃぶってきますが)所もかわいい。勿論黒塗りで修正した部分は勃起おちんぽで、桜ちゃんはこの時の体験を思い起こして烈くんで毎日オナニーに耽ります。
因みに最近の上連雀先生の活動としては、本人のTwitterやpixivを覗く限り女児アニメにご執心のようで、プリパラ本の同人誌を執筆しています。「プリティーセックスパラダイス」。上連雀先生らしい直球なタイトルが素敵です。当然、本編の設定から男の娘であるレオナくんも登場。
上連雀先生の同人誌は過去作からも百合本(「カードキャプターさくら」「アキハバラ電脳組」など)が主な古参である事もあり、世紀を越えた今でも上連雀先生が描くヒロインの百合百合しさは健在。
[R-18] 【サンクリ】「サンクリ新刊「プリティーセックスパラダイス」」イラスト/小野敏洋+上連雀三平 [pixiv]
そんなこんなで、僕たちに男の娘の良さをこれでもかと叩き込んだ桜ちゃんですが、なんとコロコロアニキにて、今度はバーコードファイターの登場人物として舞い戻ってきました!
復活! バーコードファイター
ここからが本題です。なんとコロコロアニキ7月号にて、小野先生名義で「バーコードファイター」の続編が掲載されています。
コロコロアニキは、コロコロコミックを卒業した大人向けの雑誌です。藤子不二雄A特集号では、ホラー作家の伊藤潤二先生も登場しました。コロコロ誌上で伊藤潤二先生の名を見るのはとても新鮮でした。
中学生時代の設定なので、時系列的にこの桜ちゃんは「アナルエンジェル」以前の桜ちゃんでしょう。まだ男の娘を喰い漁ったりしていない頃です。勝手な憶測ですが、今になってバーコードファイターを復活させようと企画した編集は、桜ちゃんで道を踏み外した読者の一人ではないでしょうか。
「男の桜ちゃんが好きなんや!」と叫んでいた改くんもすっかり正統派イケメンに。未だに男と知っても桜ちゃんを追いかけているようで、彼の将来が非常に心配です。相変わらずロボがカッコいいのも良いですね。
桜ちゃんの小悪魔的な乙女心も健在。しかし、この後彼女はアナルエンジェルに成長すると思うと、複雑な心境です。
さて、子どもたちもスマホで遊んでいるような昨今で、バーコードバトラーブームが見る影も無くなった小野先生はどうバーコードネタを入れてきたかと言うと……
バーコードバトラーなき今、どうバーコードネタを活かしてくるのかと思ったら、アイカツカードを使って時代に乗ってきた上に、自然な流れで主人公をTSさせた上連……小野先生は天才過ぎる pic.twitter.com/zzL7ZMsNvv
— にゃるら (@nyalra) November 16, 2016
アイカツカードのようなカードをスキャンさせる事で、バーコードという要素を使ってきました。更に桜ちゃんだけでなく、烈くんまでTS男の娘に。桜ちゃんの胸は膨らませない所に拘りを感じます。
3人でアイドルになれてご満悦の桜ちゃん。まさか既存のキャラたちをTSさせ女性にするとは……。女児アニメにハマった経験を自身の漫画にこれでもかと反映させた小野先生。これはもう天才の域でしょう。この後の桜ちゃん対烈くんも、原作の懐かしネタなどを引っ張ってきてファンは涙すること必死。
インタビューでも、「ふた……」「アナ……」という単語を出そうと、何度も編集部に検閲されている小野先生。1話の頃はヒロインが男の娘なんてダメと叱られていた秘話も語ってくれます。
なにはともあれ、桜ちゃんと久々に小野先生として名を載せた上連雀先生が愉しそうで何より。今後も常人では決して描くことのできない男の娘の真髄を漫画に描いて貰いたいですね。
コロコロアニキを購入、インタビュー記事を読んだ方はご存知でしょうが、今回のバーコードは読み切りなので、続きを読みたい!さくらと烈の恋の行方が知りたい!烈の双子の妹ってもう小2くらいだろ?こっちを主人公にしろよ!という方はめんどくさいけどアンケートをお願いします。m(_ _)m
— 上連雀三平(♀) (@kamirenjack3) 2016年11月15日
とのことなので、皆さんアンケート出しましょう。懸賞に当たればベイブレードが貰えますよ。