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遊戯王のシュールなコマたち バトル・シティ編



 

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 この前まで「ジャンプ+」では、遊戯王劇場版公開記念で原作の全巻配信キャンペーンを行っていました。

 僕が小2の頃にジャンプを買い始めた(正確に言うとお母さんにおねだりし始めた)理由が、「誰よりも早く海馬対イシズ戦の結果を知りたかった」からなので、遊戯王に対しては強い想い入れがあります。

 最近もジャンプで高橋和希先生が直々に、描き下ろしの特別編を前後編に分けて掲載しています。

 ツイートでも書きましたが、内容はともかく、久々に愉しそうな海馬兄弟の姿が見れて非常に満足です。

 そんな遊戯王再ブームの真っ最中なのですが、数年経った今読み返すと、高橋和希先生の独特なセリフ選びが面白く、単体で見るとシュールなコマが多くて面白い。バトル・シティ編の部分だけ抜き出してみたので、どこかカッコいいとはズレたセリフの世界をご堪能下さい。「バトル・シティ編」とは書いたものの、別に続編など書く気はないです。

 

 

■おもしろ日常会話編

・サ店に行くぜ!!

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 バトルシティ編の一番の面白ポイントは矢張りここでしょう。長いバトル・シティ編では、まだ導入にあたる部分からこれです。昔から大好きなコマだったので、まさか数年後にこのページがカラーで見る機会があるとは思わず、笑いと感動が混ざって闇マリクみたいな表情になりました。

 このページの面白ポイントは無数にあるのですが、左下の集中線付きで「サ店に行くぜ!」は伝説でしょう。喫茶店を「サ店」と呼ぶのは、当時小学校低学年だった僕ですらダサいな……と感じたのを記憶しています。まぁ古代エジプト生まれの闇遊戯なので、その辺のセンスは目を瞑ってあげましょう。

 他にも日常回では闇遊戯が喋るだけで基本的に面白く、「ああ!」の一言だけでもフキダシがトゲトゲしていて腹筋に悪いです。

 一見余りに街と浮きすぎている闇遊戯だけに注目されがちですが、右下の杏のセリフ枠からハミ出し過ぎです。遊戯王では、なぜかウニ型のフキダシになると異様にセリフが飛び出すのですが、その辺りはゆっくり後述しますので愉しみにしていて下さい。

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 補足ですが。今遊戯王とコラボしているアニメプラザ池袋店に飾られている高橋和希先生描き下ろしサイン色紙には、「ならサ店に行くぜ!」とセリフ付きの遊戯と海馬が描かれていて感無量です。「この二人がこの格好で喫茶店へ行って大丈夫なのか」とか置いといて、作者の作品愛を感じます。

 

・なら40分だな・・・

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 ネタにされがちな闇マリクに対して、貴重な表マリクの面白ポイントであるバイクです。「恐らく一般人なら1時間かかるけど俺の運転テクなら20分は短縮できるぜ!」という思考を経て「40分だな」という発言なんでしょうが、ここだけ見ると「話聞けよ感」バイクに乗り始めてイキり始めた高校生っぽさ」が混じっていて非常にシュール。

 しかし、表マリクは地下に監禁され、一度だけ日の当たる世界で見たバイクに思いを馳せていた過去があるので、改めて見るとバイク大好きな事に目頭が熱くなりますね。

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 それを踏まえた上でも、バトル・シティ編後に再登場した際のこのコマは笑いが止まらないのですが。

 

デュエリスト特有の殺気

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 デュエリストを妖怪の類とでも勘違いしているのでしょうか。現実的に考えるなら、恐らくデュエリスト特有の殺気は、カードゲームオタク特有の変なテンションの会話や汗の匂いですので、このセリフも単純に「街中なのにその辺にオタクっぽいやつ多くない?」と同義ですし、物は言いようですね。

 

・あんたに言われちゃしかたねぇな・・・

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 牛丼屋で客にデュエルディスクが邪魔だと注意されたシーンでの一コマ。

 こんな邪魔な客居たら誰だって文句つけるでしょうし、遊戯たちと仲良くなって落ち着いたモノの所詮城之内くんはヤンキーな事を実感させます。

 「あんたに言われちゃ」と言っていますが、常識的に考えて店員に注意されて素直に言うことをきくのは当然です。

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 余談ですが、不良時代の仲間に吊るされた城之内くんはコラと疑うレベルで性的。

 

・カードを愛する者の心を踏み躙るレアカード・ハンターズ・・・

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 これはこのコマだけ見るとカッコいいだけなのですが、過去に青眼の白龍を破ったり、レアカードを見たら理不尽な暴力を振るってでも奪い取ってきた海馬に言う資格はないです。

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 パンドラ戦での遊戯も「貴様のしもべが泣いてるぜ・・・」と、ブラック・マジシャンを犠牲に攻撃してきたパンドラを責めますが、遊戯だってカタパルト・タートルで竜騎士ガイアを射出していたので、この人達のカード愛とは割りと都合がいいモノな事が分かります。

 

・同情するぜ! 父殺し!

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 闇マリクが出てきて急に被害者面したマリクに、「同情するぜ! 父殺し!」と横槍を入れる闇バクラ。

 いくら凄惨な過去があり闇マリクの方が凶悪とは言え、表マリクも充分悪なのですが、その辺を踏まえてなのか、同情に見せかけた嫌がらせのチャチャを入れるあたり闇バクラらしくて好きです。インターネットではこういった味方のふりして追い打ちしてくる奴が大量に居ます。

 

■デュエル編

・準決勝の舞台でクジ引きで対戦相手を決めては公平さを欠いてしまう

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 何でもゲームで解決しようという非常に遊戯王らしいセリフなのですが、クジ引きが公平でなかったら、一体何が公平なのでしょうか。そもそもバトルシップではクジ引きで対戦相手を決めていたのですが、それは真の決闘王の誇りとは無関係なんでしょうか。

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 因みに海馬コーポレーションの磯野さんは、公平な審判という立場故に無慈悲な面も多く、決闘中に急にプレイヤー同士が気絶したり拷問されたりしても、決して他人に邪魔はさせない非情さがあります。そもそもただのカードゲームの試合で「プレイヤーに精神的ダメージを与えたが」なんてセリフまず出てきません。

 

・シャッフルするだけで面白い闇マリク

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 闇マリクはシュールとネタの宝庫です。

 バトル・シティ編のラスボスですので、作者的には「闇マリクは常人とは違う異常な人間なんだぞ」というアピールを入れたいのはわかりますが、シャッフルくらい行儀よくさせたって良いと思います。 何だかんだルールに則りシャッフルはしているのも面白い。

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 対戦相手はこんな顔しているのに、一貫して無表情な闇遊戯との対比が光る。

 

・誰がラーを生贄にすると言った・・・

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 盛り上がりが最高潮に達した決勝戦の終盤、ラーと一体化する闇マリクへの対策として、遊戯は闇マリクをラーごと生贄にする戦法で迎えます。

 予想外のトラップに叫び声を上げながら闇へと吸い込まれていく闇マリク。しかし、神にそんな下級戦法効く訳もなく、平然と戻ってくるのですが、

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どうやら生贄にするのはラーではなかった様子。

 じゃあ、なんでラーと闇マリクは突然発生したブラックホールに呑み込まれたのか。勝手にラーを生贄にされたと思い込んだ闇マリクが独りで盛り上がってそれっぽい演出をしただけなのか。物語的には意外性があって熱い展開なのですが、その辺の意味不明さに注目すると思わず笑いがこみ上げます。

 

・海馬のナイス一発ギャグ

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 バトルシップでトーナメントが始まり、突然古代エジプトのエピソードが増え始めますが、主催者である海馬的には「三千年前のことより今やってるデュエルの話しろよ!」と思っていた事でしょう。そこで飛び出てきたのが「誇大」と「古代」を掛けた一発ギャグ。こんな諧謔味に溢れた人が社長ですので、海馬コーポレーションも安泰でしょう。

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 バトル・シティ編の海馬は常にテンション高いですが、モブに行く手を阻まれた際に、見開きでオベリスクをお披露目したときがお気に入り。

 オベリスクの「えい!」って感じの両手パンチと、「えっデュエル内容省いて1ページで倒すの!?」と言いたげな遊戯の表情がグー。

 

 

■オマケ

・どんどんはみ出ていく遊戯王のセリフ

 遊戯王といえば「明らかにはみ出ているウニ型のフキダシのセリフ」です。ピンとこない方用に、バトル・シティ編でも印象的な飛び出しコマをチョイスしました。

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 左は基本的なはみ出かたの様子です。これくらいのハミ出しはデフォ。

 右上は城之内の右のフキダシが最早収める気皆無でじわじわきます。右下はもうどこから突っ込んでいいのかわかりません。

 

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 因みに初期の頃はちゃんとウニ型のフキダシにもセリフが収まっているのですが、

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シャーディー戦あたりから感嘆符が飛び出るなど怪しくなり始め、

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王国編になると数文字ハミ出るのはデフォとなり、

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バトル・シティ編以後はもうフキダシに収まっている方がレアなので、当然ラストの感動的なシーンもハミでまくっています。

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 先述した2016年最新版の高橋和希先生の読み切りですと、前編ではちゃんとウニ型フキダシに収まっていたので安心したのですが、

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後編では最後の最後で飛び出しました。

 

 真の名作とは決められた枠にはまらないような豪快さが必要なことを、フキダシからセリフをハミでさせる事で証明した高橋和希先生は紛れも無く天才です。

 余談ですが、今回の配信での再ブームで一番笑ったのは、孔雀舞の乳首をハーピィの羽根帚責めするイラストでした。

 

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