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プリチャン最終回で赤城あんなと萌黄えもは本当のエモーショナルになる



キラッとプリ☆チャン

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  先日、「キラッとプリ☆チャン」が最終回を迎えました。と言っても、メインキャラは続投で即新シリーズが始まるので喪失感は薄いのですが、一部のキャラクターとは一旦お別れになってしまい胸が潰れる思いです。こんなにつらいのなら生まれてこなければ良かった……とまで追い込まれましたが、夜にはプリキュアアラモードの再放送観てました。

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 赤城あんなとえもちゃんの痴話喧嘩がもう観れないと思うと、悲しみに包まれ一週間インターネットも開かず、ただただ二人のこれまでの軌跡を矯めつ眇めつなぞり続け、本当にTwitterも一切見なかったので元号が何になったのかも数日知りませんでした。平成よりもメルテックスターが終わることのほうが一大事なのです。

 

 今回は、赤城あんなとえもちゃんが魅せた最終回での関係性の精彩を話していきたいのですが、その前に先ず「萌黄えも」というキャラクターについて見ていきましょう。

 

萌黄えも

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 えもちゃんは、本作の1話から登場し、常に主人公の相方として共に支え合い成長していきました。名前の通り口癖は「えもい!」であり、多用時は30分で二桁以上「えもい!」と叫び続ける異常な女です。美少女でなければ覚えたての流行語を連呼して若者に追いつこうとするおっさんのような痛々しさがあります。

 そして、当然彼女の行動原理はエモーショナル。自分はそれまで「エモ」という概念をイマイチ掴めておらず、口にしたことがなかったのですが、えもちゃんを通して段々とエモを理解し始め、去年の年末あたりで漸くツイートで使用したという死ぬほどどうでもいい葛藤がありました。

 

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 父親が本当に血が繋がっているのか怪しいようなデザインだったり、母親に突然メイン回が用意されエロ同人需要を一気に持っていかれたり、弟が便利なショタ竿役だったりと大変な家庭環境ですが、彼女はプリチャンアイドルとして立派に一年駆け抜けました。

 

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 彼女の魅力は、その底抜けに明るそうな外見と裏腹に、作中でもトップクラスに泣き虫で心折れる場面も多々あったりと、幼さに見合った弱さを持ち合わせているところでしょう。まさか最終回にきてまで転んで号泣するとは思っていなかったので、芯の部分で甘えん坊なところがまた可愛いんですね。

 

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 終盤では、顔面を光らせ相手を復活させるキン肉マンの最終回を思わせるみらいちゃんの荒業により、えもちゃんの不安を取り除く場面が何度か。すぐ調子に乗るのに折れやすい、女児アニメらしく非常にかわいらしいキャラクターですね。大人になるとこういうタイプが一番厄介だと思います。

 

  実際、最終回手前でも自分がチケットを紛失したことを棚に上げ、貧困層の後輩組が窃盗に及んだと疑い始めたあたりに、若干厄介さが漏れ出ていました。僕はそんなえもちゃんが大好き。

赤城あんなとえもちゃんの関係性

 そんなえもちゃんと赤城あんなの出会いも1話時点から描かれておりまして、

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売れに売れて大人気のトップセレブアイドルと、彼女の態度を許せない無名アイドルのえもちゃんという対比の構図が画面からも伝わるでしょう。

 赤城あんなの特異性としては、典型的な高飛車お嬢様キャラとしてデザインされているのに関わらず、決して慢心も油断も見せない実力派であり、彼女が増長しても相方のさらが嗜めたり罰が与えられたりと、単なる嫌味な敵キャラに見えないよう巧みに演出されている部分です。

 

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 そして、二人の関係性のターニングポイントとなった9話 「ワタクシ、チャレンジしてみましたわ!」では、ライブも熟れて脂が乗り始めたえもちゃんたちを尻目に、遂に赤城あんながライブを解禁。

 その圧倒的な実力やカリスマ・知名度の差に、えもちゃんが完全に心折られて引きというドラマが。プリティーリズムシリーズでは相方クラスでも闇落ちする可能性が全然ありますので、序盤にしてこの盛り上がりは一部の視聴者を熱狂させる。

 今まで廊下で顔を合わせる度に、同レベルの他愛もない口喧嘩をしていた相手が、本気を出したら自分なんかとは月とスッポンだと知った絶望感。所詮、あんなから見たら自分は名前すら覚えてもらえない「黄色いの」止まりである事実。キュートにコーティングされた世界に急遽襲いかかる現実の重み、これこそ女児アニメの醍醐味。

 

最終回で赤城あんなと萌黄えもは本当のエモーショナルになる

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 それでも紆余曲折を経てえもちゃんは、あの赤城あんなと並び立ち、仲間でありライバルとして信を置かれる存在となりました。が、メルテックスターのメインとしての出番は平成を跨ぐことなく、シリーズを新キャラに託して一旦の活躍を終えることに。

 ギリギリでお別れに駆けつけたミラクルキラッツこと、みらい・えも・りんかの三人。

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 一際大きい声でエールを送るえも。なんだかんだで自分が慕われていたことに、あんなも破顔してしまうも、あまりの大声で髪の毛が乱れ怒り心頭。

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 通常ならば、ここでお付きのメイドが髪を整えてくれる筈なのですが、一年を通したあんなの成長の証として、もう他人に頼らないという決意を表明。自分で髪を結うあんなの姿があまりに美少女すぎて何度見返しても目眩が。

 最終回前に主人公であるみらいの物語に決着がついたおかげで、ここからはあんなとえもちゃんの関係性に焦点を置き、オタクが見たかった夢のような展開へ。この関係性の精算に対する配分の妙はお見事。

 

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 突然、あんなの髪を持ち上げ「最後にくるくるツインテールびよんびよんしようと思ったのに」と近づくえもちゃん。急な顔と顔の接近に思わずメスの表情になっていくあんな。あまりの光景に最終回の悲しみが創り出した高度な二次創作の幻覚かと思いました。

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ちょっとやめなさい、えも! ……あっ。

 

あ、あんなに名前で呼ばれたからって嬉しくなんかないんだから。あ~居なくなって清々する!

 

それはこっちのセリフですわ!

 

真似しないでよ!

 

そっちこそ!

 

 え~!?!?!?!? こんな100点満点の擬人化みたいなやり取りある???

 あまりに良すぎて画像サイズを間違えて最大で投稿しちゃうくらい良すぎる!

 

 最後の最後に名前を正しく呼んで感動の仕掛け自体は、それこそスクライドなど有名作で使われた手法ですが、「顔が接近してきたので思わず相手の名前を初めて呼んでしまい自分も相手も赤面し目が合わせられなくなる」は凄まじすぎる。

 そして、エイプリルフールなのでお互い素直じゃないんだよね、という締め。100点!!!!!!!! 

 ここで好きなポイントとして、えもちゃんが「エモ」と発していないことなんですよね。「エモ」の意味が言葉でなく心で理解できた。本当にありがとうプリチャン……それしか言う言葉が見つからない。

 

 

 

 もう赤城あんなとえもちゃんの痴話喧嘩を観ることないんだ、今すぐプリチケで首切って死のう……と思っていたところですが……

 

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新キャラもめちゃくちゃかわいい~~~~~。この子がライブするところ観るまで死ねねぇ~~ーーーーー。

 

 この、夢川とらぁらがポタラで合体したような子は、だいあちゃんという名前で実体のないバーチャルプリチャンアイドルなんだそう。遂にプリチャンもバーチャルの世界へ。

  今年のプリキュアもそうですが、どんどん女児アニメがゆめかわ色を取り入れていくのはとても良いことですね。アニメは最高!!!!!!