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中年男性が女子小中学生に声をかけて撮影した写真を集めた夢の国「声かけ写真展」へ行った話



■声かけ写真展とは

 声かけ写真展へ行ってきました。

 「声かけ写真展」と言われても、一体どういった写真を集めた展示会なのか想像つき難いと思われますが、要はカメラマンの男性が街を歩いている小中学生に声を掛け、自然な姿を撮影した写真「声かけ写真」と呼んでいます。字面だけでも既に危ないですね。詳しくは下記の公式ページをご参照下さい。

 

 ※トデスキング氏に指摘された点、修正致しました。申し訳ないです。

■いざ声かけ写真展へ

 今回は「声かけ写真展へ行きたいけど上京する余裕がないので、どうしても僕に参加して記事を製作して欲しい」と読者の方から頼まれ、「この依頼のされ方、漫画だと絶対現地で何か事件起こるやつだ」と脳裏をよぎりつつも、執筆料も貰えて写真も眺めることができると考えると、特に損はないので二つ返事で了承した次第です。

 

 声掛け写真展は「ものづくり学校」という、元は廃校になった建物をレンタルスペースとして貸し出している施設内で開催されました。

 数年振りに合法的に小学校へ入る背徳感に包まれつつ、声かけ写真展のある3階へと向かいます。

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 教室のドアを開けると、まず目に入るのは、まるで小学生に戻ったかのように規則的に並べられた机と椅子。全ての机の上には小中学生の「声かけ写真」が展示されており、ノスタルジーと少女性が混じった特異な空間に気が呑まれそうになります。

 受付にはカメラマンの一人と思わしき男性が立っていました。恐らくカメラマンの一人である男性は、一切女装などしていないのに関わらず頭部をかわいいツインテール状態にして客を出迎えており、スタッフも客も濃ゆい方たちが構成されているんだろうという期待を大きく上まった強キャラ感を醸し出しています。

 ここで「絶対小中学生の声かけ写真を眺めて帰るんだ!」という強固なオーラを纏っていない方は、余りの強キャラオーラで教室から弾き返されるのでしょう。謂わば強制エンカウトのボスキャラのような門番感があります。

 オーラに負けじと入場料を払い中へ足を踏み入れると、ツインテールの男性が「これは伝説になるよ」とブックレットを渡してくれました。このブックレットも通常の書籍ではまず出せないであろう読み応えがあり、この一冊だけで記事が書けそうなくらいに濃厚で、正しく一部界隈では伝説級の内容なのですが、これについては長くなるので後述します。

 ツインテールの男性に順路の説明を一通りしてもらうと、「机の上の写真は生徒にななったつもりで着席して眺めて下さい」と教えてくれます。「なるほどその方が真摯に声掛け写真と向き合ってる感があるよなぁ」と納得したものの、振り返るとお客さんは誰も着席していません。

 確かに成人男性たちが小中学生の写真を眺めながら行儀よく着席している教室は想像すると非常にシュールなのですが、どうやら皆さん気恥ずかしくてどうにも歩いて回っているようです。

 雰囲気的に僕らも立ったまま教室を回った方が良い空気が漂っているのですが、そこは執筆料を貰っている手前、僕はちゃんと言われた通り堪能しないといけない使命があります。数人の知らない人たちが立ちながら小中学生を眺めている中、僕だけが勇気を出して着席します。

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 座って見る事によって新たな発見がありました。具体的に言うと机の左下にある「一枚三万五千円から」の紙の存在に気づきました。「三万五千円」なんて僕の年収の何倍だよと驚嘆しつつも、そもそも財布に二千円しか入っていないので買いませんでしたが。

 

 

 

■声かけ写真に込められた想い

 先述したブックレットには、今回のキュレーターこと「器具田こする教授」の話が載っています。

 器具田教授はブックレット内で「(声かけ写真は)セルアウトしないストリートのリアル。リアルが一番容赦ないんです。その容赦ない世界で被写体の女の子がくれた視線、カメラマンの勲章ですよ」と熱弁しています。

 構図とか色味とか背景とかライティングとか、そんなレベルの話ではなく、撮影出来た場所でどう仲良くなって視線を貰えたのかという感動を伝えるものと続きます。そう考えると、一枚一枚にカメラマンと少女とのドラマ性が感じられる気がします。まぁどれだけ綺麗な言葉を並べようとも、現代ではこのような写真は撮れないようですが。時代ですね。

 

 ブックレットには、90年代~00年代初頭のまだアングラ感が強い時代だったテキストサイトや個人サイトの想い出話も載っています。

 当時の個人サイトには少女の街撮り画像や、塾講師・児童館バイトなどの日々を綴った「ギリギリ感」があり、どこも少女に対するガチさや本気が伝わったという一歩間違えたら逮捕寸前な鬼気迫る文章は、読むだけで薄暗いインターネットの空気を肌で感じられるようです。例に挙げられているサイト名も「放課後ろりっ娘倶楽部 on the Web」「ロリータ治療塔」と、現代ではギリギリというか正直アウト寄りでアングラさがバリバリ尖っています。

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 因みにブックレットにはカラー写真が一枚付録されてまして、これがランダムだったらソシャゲのガチャっぽいなぁ……とか、遊戯王カードがオマケになっている号のVジャンプとかこんな感じだよねと思いつつ、頂戴致しました。

 

■少女達の写真

 個人的に気になった声かけ写真を数枚掲載します。

・楽器と少女

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 吹奏楽系の楽器と女の子の相性はとて可愛らしいです。吹奏楽部の世界は謂わば男子で言う野球部やサッカー部ですから、一生懸命楽器の演奏に励む少女達の姿が美しくない訳ありません。

 僕は小学生時代、リコーダーの真ん中、イデオンでいえばBメカにあたる部分を失くして音楽教師に説教されて以来、音楽という授業を毛嫌いするようになり未だにリコーダーの吹き方が全くわからないため、こういった華麗に音楽を奏でる少女達に憧れに近い感情を懐きます。

 

バイクと少女

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 バイクと少女も鉄板の組み合わせです。海外のそういったサイトでも、ゴツいバイクと少女を並べたアンバランスな写真が多く投稿されており、一種のジャンルとして確立している程です。

 この写真もモノクロな事もあって、少女性とバイクの暴力性が同居して良い味を演出しています。まるで何十年もバイクを乗り回したかのような達観したポーズが特徴。

 

・体操着と少女

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 現実では死滅してしまいたが、美少女アニメなどではまだまだブルマが現役な姿を見るに、当時の男子たちに多大な影響を与えたことが伺えます。残念ながら僕の時代では既に女子はハーフパンツでしたので、生でブルマを拝んだことは、秋葉原のコスプレメイド喫茶の店員が外で呼びこみをしている姿でしかありません。

 この写真だけ何故か下部に魂を込めたポエムが添えられています。人形制作会社の代表である高木伸さん作です。「妖精の時間は短くて かくも儚き淡き時間」の書き出しが胸に染みる。

 

・階段と少女

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 他の写真と違い、少々凝ったアングルをしています。自分が小学生の頃、上の階から見下ろした女子達の姿を重ねてしまうようの一枚。まぁ僕は女子にこんな眩しい笑顔を向けられた想い出ないですが。学校内の踊り場と少女というノスタルジックに溢れる組み合わせが涙を誘います。

 

 ・制服と少女

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  制服と少女。退屈な授業を終え待ちに待った下校の時間、大好きな友達と仲良く帰ろうとする日常を切り取ったような一枚。全て僕の勝手な妄想ですので、もしかすると登校中の写真かも知れませんし、カバン持ってるだけで休日部活で学校に来ただけかも知れませんが。

 

 

■オマケ

 ・写真集

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 色々な規制騒動の末、Amazonなどでの取り扱いが消えてしまったり、今では単純所持処罰化されてしまう危険性のある、あの頃の想い出たち。有名なのは「神話少女」などですね。今でも一部界隈ではひっそりと語られています。

 僕もオタク故に不思議の国のアリスの世界に傾倒していた時期があり、そんな時に手に入れた「少女アリス」という不思議の国のアリスの世界をモチーフにした写真集は宝物でした。規制の波が強まったので泣く泣く……という訳でもなく単純に金銭の都合まんだらけに売ってしまったのですが。

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 中にはルイス・キャロルがアリス・リデルに送った手紙の掲載されており、「不思議の国のアリス」好きには堪らない一冊で、高い資料性という意味でも、もう正規ルートで手に入ることはないのが哀しいですね。検索しても出てきませんが、アリスが巨大な本棚の上に乗ることで、小さくなったアリスから見た世界を表現した写真は、初めて見た時何分も魅入ったモノです。

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  因みに僕がオススメの「不思議の国のアリス」モチーフの作品は、ヤン・シュヴァンクマイエルの「アリス」。主演のアリス役の子がかわいいんですよね。どこを切り取っても画になる美しさ。

 この作品はお姉ちゃんが少し映るモノの、基本的にアリス一人が冒険するお話であり、どことなくグロテスクかつ美しさに溢れたアリスの世界は必見です。

 今回の「声かけ写真展」でも、色々な意味で永久に語られるであろうルイス・キャロルの名前は何度か挙げられており、時を超えて受け継がれるアリスの尊い少女性を感じさせます。

アリス【HDニューマスター/チェコ語完全版】 [DVD]

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・二次元で創られる少女性

 二次元好きとしては、恋愛シミュレーションゲームと少女性の切っても切れない関係性は書いておかねばなりません。……と思いましたが主旨から逸れている上に非常に長くなるので割愛します。

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 自慢も兼ねてですが、僕は大槍葦人先生の描く少女の美しさに魅入られてしまい、遂に「四艶少女画展」で一目惚れした白詰草話の版画を13万で購入した過去があります。

 大槍先生の描く少女は雪細工のように繊細で、触れたら壊れてしまうような危うさが画面から伝わってきます。大槍先生について語ってしまうとまた長くなるので割愛しますが、当時はバストを一ミリ膨らませる度に吐血すると言われていた程、少女の描写に拘りがあった絵師ですので、上記したイラスト一枚だけでも、その熱意は充分感じられると思います。僕は大槍先生程に、躰を反らせた女の子に浮き出る肋骨に拘った絵師を知りません。

 今回の「声かけ写真展」は児童のリアル感を表現した展示会ですが、二次元だからこそ演出できる理想の少女性も注目される機会があると良いですね。 

 

■最後に 

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  いつも通り脱線しっぱなしですみません……。

 それにしてもこんな事案ギリギリなイベントが現代で行われる事が奇跡的でしょう。一体どこに何を根回ししたらこんな展示会を成立させたのか疑問ですが、教室の後ろの方にコアマガジンの名前がある事を発見して、何と無く察した気になりました。

 今回の記事で一人でも多くの人が当展示会に興味を持っても貰えたら幸いです。できれば、少女の自然な姿を写真に収める事に歳月を費やしたカメラマンたちの情熱を是非生で感じて欲しい。まぁもう開催期間終わってますけど。

  次回の開催に期待しましょう。